サッカーのバックパスとは?ルールと反則、意義について紹介

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サッカーで試合終盤や展開が詰まった時、後方でボールを回し続けているシーンは誰しも目にしたことがあると思います。

こういった場面で活用されるのが「バックパス」ですが、このバックパスはキーパー側が処理を間違えば反則になってしまうことをご存知でしょうか。

この記事ではサッカーにおけるバックパスのルール、反則を犯した場合の再開方法や試合の中でのバックパスの必要性を紹介したいと思います。

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バックパスのルールとは?

バックパスを手で取るとファウル

サッカーにおけるバックパスという言葉は大きく分けて2つの意味を持ちます。

まずは「ルール」に関するバックパスです。

バックパスルールはフィールドプレーヤーからゴールキーパーにバックパスがされた場合に適用されるルールになっています。

ゴールキーパーという職業は基本的にボールを手で扱うことが可能ですよね。

しかしフィールドプレーヤーから戻されたバックパスは手で扱う事が禁止されており、もしキーパーがペナルティエリア内でバックパスに手で触れて処理をしてしまった場合は手で触れた時点から相手の「間接フリーキック」で試合再開になります。

なぜバックパスルールができたのか?

なぜこのようにバックパスに制限が設けられているのかというと、このルールがなければ

  1. キーパーがバックパスを手でキャッチ
  2. 一旦地面に落とす
  3. 相手が近づいてきたらまた持ち上げる
  4. 近場の選手に適当にパス
  5. 1に戻る

というようなプレーのループになってしまい、極端な時間稼ぎの温床になってしまうからです。

実際に上記のようなプレーで時間稼ぎをする選手が現れたため1992年からバックパスに関するファウル規則が設けられました。

バックパスルールが適用されないパターン

ちなみにキーパーに戻されたバックパスを手でキャッチした場合にも上記のルールが適用されない場合もあります。

それは「バックパスを出した側の選手が足以外の部分でパスを出したとき」です。

足以外とは厳密に言えば「膝以上」の箇所を指します。

つまりヘディングや腰、太ももなどに当たって返されたバックパスは手で触ってもOKということになりますね。実際ヘディングでキーパーに戻すプレーはよく見ます。

また「バックパスが意図的かどうか」も審判の判断材料になります。

例えば自陣内から放たれた強烈なクリアボールが勢いよく前にいる味方選手に当たり、偶然キーパーに跳ね返った場合には手で触ってもバックパスのファウルは取られません。

相手選手に少しでも掠めた場合も同様にルール適用外です。

あくまで誰から見ても「バックパスを出したくて出した」という状況でのみバックパスルールが適用されるという事ですね。

ただし2017年、PSGのマルコ・ヴェラッティがペナルティラインギリギリの余裕あるボールを無理やりヘディングでキーパーに返した例がありましたが、こちらはファウルを取られています。


なぜかというと余裕のあるボールをわざわざヘディングでバックパスし、キーパーにキャッチさせようとするプレーは「遅延行為」引いては「反スポーツ行為」に当たるという審判の判断でした。

たしかにもともとバックパスルールは遅延行為を禁止するためにルールであり、ヴェラッティのプレーが許されるなら極端な話地面近くのボールを頭や膝でキーパーに返すプレーを繰り返して試合を遅らせることが可能ですからね。

プレー中におけるバックパスの意味と意義

上記の項はキーパーがバックパスを手でキャッチした場合のルールです。

サッカーにおけるバックパスという言葉のもう一つの使われ方はプレー中のバックパスの意義についてです。

2008年頃に日本サッカー協会の会長が「バックパス禁止令」を出すとか出さないとかで議論になりましたのも記憶に新しいですね。

サッカーは相手陣地のゴールまで如何にボールを運ぶかというスポーツですので後ろにボールを戻してしまうバックパスはネガティブなイメージで捉えられがちです。

しかしロシアワールドカップ前に解任されたハリルホジッチジャパンのようにひたすらカウンターのみを狙うチームならいいですが(本当はよくはないけど)、ポゼッションサッカーを展開するチームではバックパスは必須のプレーになります。

ポゼッションサッカーは「ボールを失わない事」が大前提になりますので相手のプレッシャーが厳しければバックパスをして体制を整えることも重要になります。

一旦バックパスで相手の注意をボールに引き付け、リターンパスを貰う事で相手のマークを外せる可能性も高まるわけですからね。

実際ポゼッションサッカーを展開するバルセロナやマンチェスター・シティはバックパスを多用し、安全にボールを保持します。

もちろんジーコ期やザッケローニ期など一時期の日本代表のように目的もなくただ逃げるためだけのバックパス多用だとポゼッションではなくただ単なる遅い攻撃になってしまいます。

なのでバックパスを多用する場合はバックパス後の展開まで見越したうえでチーム全体が動く必要がありますが、現代サッカーではバックパスは非常に大事なプレーになっていると言えるでしょう。

キーパーも足元の技術が必要な現代

上記のようなルールとプレー中のバックパスの重要性があるため現代サッカーにおいて、ゴールキーパーには足元でバックパスを捌くテクニックの高さが求められます。

そのため欧州のビッグクラブはフィールドプレーヤー並にテクニックのある選手を正ゴールキーパーに据えていますよね。

ゴールキーパーは大変だと思いますが、これも時代の変化なので仕方ないでしょう。

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