サッカーのコンビネーションプレーにおいて要所で重要になってくるプレーが「ワンツーパス」のプレーです。
テレビのサッカー解説でもワンツーのシーンが注目される機会が多くなったためサッカー初心者でも知っている用語かと思います。
この記事ではそんなワンツーパスの基本的な動き方、ワンツーを行うことによるメリットなどを解説していきたいと思います。
ワンツーパスとは?
サッカーにおけるワンツーパスは主に2人の選手がダイレクト、もしくは少し溜めてパスを交換するコンビネーションプレーのことを指します。
基本的にはボールを持った選手が周囲にいる選手にボールを預けるようにパスをしてスペースに走りこみ(パスアンドゴー、パスアンドムーブの動き)、パスを受けた選手が空いたスペースにスルーパスを通すことによって成立することが多いです。
元々ボールを持っていた選手に返すような形になるためワンツーリターン、または最初にパスを受ける選手を「壁」に見立て壁パスと呼ばれることもあるプレーですね。
ワンツーパスのメリットは?
数的優位を活かせる
試合の中でワンツーパスを使う場面は主に「数的優位」の状態で使用されることが多いです。
味方選手が2人、相手選手が1人の状況で素早くワンツーパスを行うと相手選手はリターンパスへの対応、ボールを持っている選手のドリブル突破のケア、ゴールに近ければそのままミドルシュートへのケアなど様々な選択肢に対応しなければならないため高確率で突破することができます。
単独でのドリブル突破に比べてスピードやフィジカル、高度なテクニックなども必要とされないので重要なプレーと言えるでしょう。
ワンツーパスはザッケローニ期までの日本代表、バルセロナ、マンチェスター・シティなどポゼッションしながら試合を進めるチームにおいて多用されることが多いですね。
ポゼッションサッカーはボールに関わる人数を増やす、つまり数的優位を作りながら試合を進める戦術ですのでワンツーパスは非常に効果的です。
サイド突破やレイオフにも活用
中央を突破する以外にもサイドでワンツーパスによる突破を行うのも効果的ですね。
サイドは元々中央に比べて密度が薄く数的優位を作りやすいですし、ワンツーパスが通ればそのままクロスボールなどダイレクトにゴールに関わるプレーに移りやすいです。
中央で香川真司と清武弘嗣、左サイドで長友佑都と本田圭佑のワンツーパスによる崩しは一時期日本代表のメインコンビネーションとなっていたことも記憶に新しいです。
またワンツーパスは縦に突破するシーンだけでなく、後方に下げるプレーにも応用できます。
前方ではなく、後方のスペースにレイオフ(ポストプレーの一種、いわゆる「落とし」)気味にワンツーパスを使用することで後方から走りこんで来た選手に大きなプレースペースを作る事ができ、そのままミドルシュートや動いたディフェンスラインに決定的なパスを打ち込むことが可能になります。
現代サッカーでは必須なワンツーパス
現代サッカーにおいては数的優位を作って相手を崩すために素早いパスコンビネーションであるワンツーはとても重要です。
特に日本のように単独突破スキルの高い選手が少ないチームではかなり重要なプレーであるため育成年代から徹底的に練習するべきコンビネーションだと言えるでしょう。