サッカーではトリッキーなプレーをすると監督やコーチなどから怒られることが多いですよね。
しかし意外性のあるフェイントやキックはトップレベルの試合なら選択肢として持っておいた方がいいです。
そんなトリッキーなプレーの中でも南米系の選手が多用するのが「ラボーナ」と呼ばれるキックですね。
この記事ではラボーナのメリットや蹴り方、使い所などを紹介したいと思います。
ラボーナとは?
サッカーにおけるラボーナとは蹴り足を軸足の後ろ側に通し、足をクロスさせるようにしてボールを蹴るキック技術の一つです。
基本的にはシュートやクロスボール、ロングパスなどのキックに使われることが多いですが、ドリブルの際にラボーナをフェイントとして使用する選手も稀にいます。
実際に見た方が早いと思うのでラボーナキックを集めた動画をシェアします。
見た目が派手でトリッキーに見えるのでその効果以外にも「魅せる」プレーとして語られることも多いですね。
主にストリートサッカーなどでトリッキーなテクニックを習得しやすい環境にある南米系の選手が得意なプレーになっています。
ロナウジーニョやクリスティアーノ・ロナウド、ディ・マリアなどボール扱いに長けた選手が時折見せることがありますね。
ラボーナのメリットは?
意外性があり相手のタイミングを外すことができる
このラボーナは上記の通り蹴り方が難しく、かなり無理な態勢で蹴るキックです。
したがってあえてラボーナで蹴る意味はあるのか?と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
ラボーナでキックを行うメリットは主に2つ。
まずは相手のタイミングを外せるというメリットです。
ラボーナの蹴り方で右足で蹴ろうとした場合、軸足にしたい左足の外側にボールを置き、左足の後ろ側から右足をクロスさせる蹴り方だというのは上記で紹介した通りです。
そのプレーヤーが左サイドにいると仮定すると、そのままだと左足でクロスを上げようとしているように見えます。そこに意表をついてクロスキック、つまりラボーナでクロスを上げれば相手のディフェンダーからすると非常にタイミング予測と対応が難しいのです。
クロスボールはいかにブロックされずに上げるかが重要なのでそういう意味でラボーナは重要だと言えるでしょう。
このメリットがあるため決してラボーナは意味ないプレーなどではなく、有効なプレーでもあるのです。
利き足で蹴る事ができる
そしてラボーナは通常逆足で蹴らなければならない場面でも利き足で蹴る事ができるのもメリットです。
サッカーでは基本的に両足を使ってプレーできればそれがベストなのですが、選手の向き不向きによっては逆足が苦手な選手もたくさんいます。
そういった選手の中には逆足で蹴るくらいなら多少無理をしてでもラボーナで蹴った方が正確に蹴れる、という選手は珍しくないのです。
現役のサッカー選手では左足のスペシャリストであるディ・マリアがよくラボーナでキックをしますが、彼も逆足の精度よりラボーナによる左足の精度の方が上手にキックができると自信があるから積極的にラボーナでキックをしているのです。
ラボーナのデメリットは?
上記のように意外性とタイミングを外せるというメリットがあるラボーナですが、もちろんデメリットもあります。
そのデメリットとはやはり「キックの難しさ」でしょう。
ラボーナはかなり無理な態勢でのキックを余儀なくされる蹴り方なので、かなり練習をしていないと著しく正確性の欠いたキックになってしまいます。
そのため育成年代ではラボーナを全面的に禁止しているチームも多く、ラボーナをすれば監督に激怒されてしまうこともありますね。
中途半端な練習でラボーナを使用するのはやめた方がいいでしょう。
ラボーナは選択肢としては有効
とはいえラボーナはどうしてもタイミングを外したい時には有効なプレーです。
サッカーとはプレーの選択肢を多く持ち、相手にその選択肢を押し付けることで優位を作っていくスポーツなので状況次第ではラボーナも選択肢に入れるといいでしょう。
できれば育成年代でも規制などはせずに選手に自由な発想を与える指導をしてほしいですね。