サッカーのマンツーマンディフェンスとは?メリットとデメリットを紹介

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サッカーの守備戦術は大別して「マンツーマンディフェンス」と「ゾーンディフェンス」の2つに分かれます。

しかしマンツーマンディフェンスのほうは現代サッカーではあまり見る機会はありませんよね。

この記事ではそんなマンツーマンディフェンスのメリットやデメリットを紹介したいと思います。

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マンツーマンディフェンスとは?

サッカーにおけるマンツーマンディフェンスとは、事前にマークする対象の相手選手を決め、その選手にくっついてディフェンスを行う「守備戦術」の一つです。

人につく守備のため「マンツーマンディフェンス」と呼ばれているのですね。

逆に担当するエリアを決め、人ではなく受け持ちのエリアでディフェンスをする守備戦術を「ゾーンディフェンス」と言います。

マンツーマンディフェンスのメリットは?

守備能力の高さが生きる

ではこのマンツーマンディフェンスのメリットはどこにあるのでしょうか?

まずは選手の守備能力の高さが生きるということです。

マンツーマンディフェンスは上記の通りピッチ上の10人が常に決められた組み合わせの一対一で守るような形になるため、選手一人一人の守備能力さえ高ければボールが自陣ゴールに近づく可能性は極めて低くなります。

したがって対人守備能力が高い選手が揃っているチームであれば有効な守備戦術だと言えます。

戦術がシンプル

マンツーマンディフェンスのもう一つのメリットは戦術が極めてシンプルだということです。

ゾーンディフェンスの場合、担当エリアの選手の出入りによってマークを細かく受け渡すという作業が必要になりますよね。

このマークの受け渡しは熟練のプロでもミスで失点に繋がってしまう事が多いです。

その点、マンツーマンディフェンスはあらかじめ決められた選手にひたすらついていくだけなのでとっても戦術がシンプルです。

これもマンツーマンディフェンスの大きなメリットですね。

適材適所

さらにマンツーマンディフェンスはマークの対象がはっきりしているので「適材適所」で選手を配置できるのも強みです。

ゾーンの場合はエリアに侵入してきた選手に対応しなければならないため、状況によっては身長の低い選手が身長の高い選手をマークせざるをえないという状況が生まれてしまいます。

マンツーマンディフェンスであれば、身長の高い選手には身長の高い選手を、スピードのある選手には足の速い選手をといったように適材適所の人員配置が可能になっています。

マンツーマンディフェンスのデメリットは?

体力的に厳しい

しかし現代サッカーにおいてピッチ全体をマンツーマンで守っているチームはほとんど存在していません。

ゾーンディフェンスが浸透するにつれてマンツーマンディフェンスのデメリットが目立ってきたためです。

まずマンツーマンディフェンスのデメリットとして挙げられるのは体力的な問題です。

マンツーマンディフェンスはマーク対象の選手が動き回るとずっとそれについていかなければならないため体力的にかなり厳しいです。

対人守備で負けると一気にピンチに

マンツーマンディフェンスはピッチ上の10人がそのまま相手の10人につく守備戦術なので一人でも対人守備で負けてしまうと状況が9対10になってしまい、その後のカバーリングが極めて難しく一気に大ピンチに陥ってしまうのです。

自分のマークを放って抜かれた選手のカバーに入ってしまうとマークがそこからどんどんずれていってしまうということもありますね。

攻撃に移るのが難しい

またマンツーマンディフェンスは相手の攻撃フォーメーションに合わせて元々の陣形を崩すようにして守らざるを得ないため、仮にボールを奪えたとしてもそこから攻撃を立て直すのは非常に難しいです。

現代サッカーでは攻守の切り替えの速さが何よりも重要な要素であるためこのデメリットはとても痛いですよね。

オールコートマンツーマンディフェンスにはこのようなデメリットが存在しているため現代サッカーでは使わられない守備戦術となってしまったのです。

セットプレーや部分的なマンマークはあり

ただしそんなマンツーマンディフェンスも現代サッカーにおいて活用される場面がないわけではありません。

最もマンツーマンディフェンスが活用される場面はフリーキックやコーナーキックといったセットプレーでしょう。

ゴールに近いセットプレーはピッチ上ほとんどのペナルティエリア内に密集するためゾーンだとマークの受け渡しが難しく、この場合はマークをあらかじめ決めるマンツーマンディフェンスが有効になります。

また相手のエース格の選手など自チームにとって危険なプレーをする選手のみにマークをつける「マンマーク」戦術も有効ですね。

例えばバルセロナとレアル・マドリードが対戦する際は、バルセロナの大エースであるリオネル・メッシ対策としてマテオ・コバチッチがマンマークにつきある程度ポジションを無視しながらマークし続けている試合がありましたね。

現代サッカーでオールコートマンツーマンディフェンスを敷くには上記の通りデメリットの方が大きいですが、セットプレー時のみや特定の選手のみ、または数人のアタッカーのみにマンツーマンディフェンスを行うのは依然有効な守備手段と言えるでしょう。

育成年代ならマンツーマンもいい?

紹介してきたようにマンツーマンディフェンスはメリットこそあれど現代サッカーにそぐわない守備戦術です。

しかし限定された状況なら今でも有用な戦術ですし、何よりマンツーマンディフェンスは選手の対人守備能力を磨ける戦術でもあるので育成年代における練習ではあえてマンツーマンで対人守備を覚えさせるのもいいでしょう。

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