現代サッカーは前線のサイドプレーヤー、つまりウイングの得点能力が非常に重要ですよね。
強豪チームには必ずと言っていいほどウイングの位置で脅威となる選手がスカッド(選手団)に数人含まれています。
そのウイングが得点を取るために頻繁に見せるプレーが「カットイン」というプレーです。
この記事ではサッカーにおいて重要性を増し続けるカットインの意味や有効性を解説していきたいと思います。
カットインとは?
サッカーにおけるカットインとは文字通りサイドからドリブルをしながらインに切れ込んでいくプレー、つまりゴール方向に切れ込んでいくプレーの事を指します。
反対にゴールから離れる外側にドリブルしていくプレーは「カットアウト」と言いますね。
通常の完全な縦方向に抜いていくドリブルと比べると、カットインはゴールに向かっていくプレーになりますので、ドリブルで切り込んだ後に直接シュートやラストパスなどでゴールに絡みやすいというメリットのあるプレーです。
現代サッカーは中央のエリアが非常にタイトに固められていることが多く、いかにサイドから相手を崩してゴールに迫るかがとても重要になっているので近年カットインからゴールを狙うウインガーは増え続けています。
リオネル・メッシ、ネイマール、アリエン・ロッベン、モハメド・サラー・・・などなど名前を挙げればキリがないほどカットインから得点を奪える選手が増えましたよね。
特にロッベンはカットインプレーが代名詞のような選手で、「いつもそのパターンじゃないか!」というくらい右サイドからのカットインでゴールを決めています。
カットインのコツは?
上記のようにカットインはドリブルから直接ゴールに絡めるプレーですが、インに切り込むドリブルばかりしていては、どんなにスピードやテクニックのある選手でもディフェンダーに読まれて止められてしまいますよね。
したがってカットインプレーを有効に使うためには「駆け引き」が重要になってきます。
カットインだけでなく、ドリブルの前に当然ミドルシュートを打ってみたり、あえてインではなくカットアウト気味に縦に抜いて見たり、ドリブルと見せかけてパスを出してみたり・・・というようなプレーを織り交ぜて相手に「迷い」を作るのです。
一瞬でも相手に「パスか?シュートか?ドリブルか?」と迷わせればスペースができやすく、カットインを成功させやすくなりますね。
上に紹介したロッベンもいつも同じパターンのカットインでゴールを決めているのは事実ですが、カットインにいたるまであらゆるプレーを相手に見せ、選択肢を押し付けて自分好みの間合いを作ることによってカットインの成功率を高めているのです。
もちろんスピードやクイックネス、ドリブル技術は言うまでもなく必要ですが、こういった駆け引きの技術もカットインでは重要だと言えるでしょう。
カットインはサイドと逆足の方がやりやすい?
ここまで名前を出してきたロッベンやネイマール、メッシらがまさにそうですが、サッカー界では一時期を境に利き足と逆のサイドにウインガーを置くスタイルが増えています。
ロッベンとメッシは左利きの右ウインガー、ネイマールは右利きの左ウインガーとしてプレーすることが多いですよね。
この選手配置が増えた要因は何より「カットイン」をやりやすくするために他なりません。
イメージしてもらえれば分かりやすいですが、例えば右利きの選手がカットインをした場合、左サイドならカットインした後にそのまま右足でシュートに持ち込む事ができるのです。
これが右サイドだとカットインしてそのままシュートを打つなら左足で打つことになってしまいますよね。(なお、両足共に精度が高い選手はこの限りではありません。)
もちろんアウトに掛けるなど高度なテクニックを使用すれば利き足で打つことも可能ですが、難易度とシュートの角度、コースを考えればやはりカットイン系の選手は利き足と逆のサイドに置きたいところです。
カットインプレーヤーに注目
上記のようにサイド攻撃が重要となっている現代サッカーではウイングやサイドハーフによるカットインプレーはとても重要になっています。
特に利き足と逆のサイドにウインガーが配置されていた場合は高確率でカットインからのシュートを狙ってくるので注目するといいでしょう。
それでは最後にカットインの名手アリエン・ロッベンのカットインゴールを集めたブンデスリーガ公式動画をシェアしてこの記事を終わりたいと思います。